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ネヘミヤ建築研究所の教会建築観

ネヘミヤ建築研究所の教会建築に対する観念・コンセプトについて、キリスト教会の歴史や背景なども交えながら、技術的な観点ではなく、霊的・信仰的な観点からお話させていただきます。

ネヘミヤ建築研究所の教会建築観

教会の歴史背景

人類救済の予言は創世記3章のアダムとイブと蛇の記事にも見られますが、救いの業は具体的には“アブラムに神様が現れた時”から始まったのだと思います。

アブラハムの子孫がユダヤ民族になり、その中に預言者が現われ、聖霊によって聖書が書かれ、救いが予言され、その予言通りにキリストイエスが誕生し、十字架上で救いが達成されました。

そしてそれ以来絶えることなく、のキリストを頭とし、世から召し出された者によって眼に見えないキリスト教会が生まれ、今日にまで続いています。

教会とは

教会とは目に見えない唯一つの公堂の教会と、個別の地域教会です。

地域教会には不活性な時や、ふさわさくない現象や部分もあり得ますが、目に見えない教会とほぼ完全に重なっていると考えて良いと思います。

最小の地域教会は、母教会を離れた二人のクリスチャンが、継続的に聖日礼拝と宣教を行い、キリスト教会であることを宣言している集まりであると考えます。

聖書と礼拝

聖書の最も大切な教え、戒めは「あなたの神である主を愛せよ」と「あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ」です。

「あなたの神である主を愛せよ。」は聖日礼拝で象徴されます。

隣人を愛することとは、教会内でもありますが、最大の愛は滅び行く魂を永遠の命に導くことです。

礼拝だけを考えると、毎週大集会場に、選び抜かれた説教者と司会者と聖歌隊が奉仕する方が良いとも言えましょう。

教会の存在と伝道

地域教会が存在する理由は、救いの門である教会の存在が地域に知られ、そこで礼拝がなされ、伝道が行われるためだと考えます。

クリスチャンにとって教会は、世から召しだされた人達の集まりですが、世の人々にとって教会とは、教会を名乗る教会らしい建物を意味します。

世の人々は建物を見て教会と思いますが、それが会衆教会か長老教会かは判断できません。

異端の教派の会堂であっても建物を見てキリスト教会だと思うのです。

教会の建物には次の様な役割があります。
1 教会の存在が地域により良く、印象的に知られること。
2 より喜ばしい礼拝に役立ち、妨げとならないこと。
3 フェローシップに役立つこと
4 地域教会の使命である宣教と信徒の教育に役に立つこと。

教会堂の意匠

教会は好印象を与える教会らしいイメージの建築を持つと益があります。

礼拝する様や教会員の交わりを窺え知れることも意味があります。この教会らしいと言うことは、古い教会のイメージだけではありません。

教会のこだわる事々が表現されても良いでしょう。

八尾市にあるグレース宣教会(堀内顯師)の礼拝堂は目立つところにあって、近隣の通行人から結婚式の申込みが毎週の様にあり、担当牧師から「建物も伝道しています」と言われました。

また、横浜キリスト福音教会(当時牧師樋口信平師・木造2階建)では、完成間際に「ここで挙式したい」と通ががりの娘さんに言われました。

この教会は現在的なデザインで、中世の教会のイメージは全くありません。

教会堂の機能

教会には地域で伝道する使命がありますので、建物の見栄えや大きさや機能や不便さや古さがそれを妨げてはなりません。

成熟した教会員は、教会の本質は建物では無いことを知っており、たとえ建物が貧しくとも不平は言いません。(逆にそれで良いと思ってしまう部分もあります)

始めて教会に来た人は、玄関に框があるとそれ以上は案内無しでは入れません。

玄関は教会学校が終わってスリッパが雑然としている、玄関にはトイレの匂いが漏れて来る、礼拝堂の壁には印刷物が雑然と無神経に貼られている、新来者はこうした教会の建築の貧しさを新鮮に感じ取ります。

暖冷房が不備で、導いてやっと教会に来てくれるようになった人が、暑さ寒さの厳しい季節に教会を避け、それが習慣化してしまう人もあり得ます。

教会建築の最大の受益者は教会員なのですが、教会は新しい人、慣れない人、体の不自由な人達に十分な配慮が必要だと思います。

キリスト教会の設計

教会堂のイメージ

教会の会堂には世の人にもクリスチャンにもあるイメージがあります。

長方形の箱型の礼拝堂、急勾配の屋根、十字架の付いた尖塔、上部分が丸い窓、ステンドグラス等々です。

このイメージはどこから来たのでしょうか。

教会堂、教会建築の歴史

ローマ教会は東方教会と西方教会に分かれましたが、東方教会にはそのイメージはありません。

丸い大きなドームで有名なイスタンブールのアヤソフィヤ寺院は、現在はイスラム教のモスクですが、元々はキリスト教会だったのです。

そもそも教会建築とはどの様にできてきたのでしょうか。

ローマ皇帝コンスタンチヌスによってキリスト教会が公認されました。

すると、それまで地下に隠れていたキリスト教会は急遽大きな礼拝堂が必要になりました。

そこで教会が目につけ、使用したのはバシリカと呼ばれる広い建物でした。

この建物は幅広く奥行きがあり、列柱を隔てて両側に通路がありました。

これは普段は市場に使われ、必要に応じて裁判所や商工会議所などに使われていました。

この長方形の建物の中心部分はネイブ(身廊)と呼ばれ、柱を隔てた両側の通路はアイル(側廊)と呼ばれます。

そしてこれがが西方教会の靴箱形礼拝堂の原型となってロマネスクやゴシックの石造りのカテドラルに発展して行きました。

新大陸が発見され、ヨーロッパの人々がアメリカに移民して行きました。

そしてそこでキリスト教会を形成し、出身地の教会のイメージの教会堂を木造で建築しました。

これはコロニアル(植民地)スタイルの礼拝堂と呼ばれます。

日本のキリスト教会は、米国の宣教師の指導で、このコロニアルスタイルをモデルにし、日本の大工によって建てられたものです。

もちろんヨーロッパの大聖堂も影響したことでしょう。

ネヘミヤ建築研究所の教会建築

私たちがキリスト教会を設計するとき、礼拝始め教会が必要とする諸機能が満たされることは勿論ですが、教会のイメージを考えます。

私の教会は蒲田の飲食街に在りますので、『狭い門から入りなさい』からこの世の救いの門と言う考えがありました。

また『私の家は祈りの家と呼ばれる。』(マタイ伝21章13節)『わたしはめんどりがひなを翼の下に集めるように、あなたの子ら幾たび集めようとしたことか。』(マタイ23章39節)から教会の屋根に緩やかな丸みをつけ、めん鳥が羽根をふくらませるイメージで設計した教会もあります。

また教会を神の宮と考えてエゼキエル書より東に窓のある教会も設計しました。

マタイ伝11章28節もこの世で疲れた人の家としてのイメージがあります。

戦後の教会建築

戦争が終わった直後多くの人々がキリスト教会にやって来ました。

教会は急遽礼拝堂が必要になり、百万円会堂と呼ばれる簡易な会堂や、米軍が放出した蒲鉾型兵舎を転用した会堂が宣教師の協力で各地に建てられました。

この時は建物があれば良い時でした。続いて、キリスト教会が姿勢を持って活動する様になると、実用的な教会建築が求められました。

これは作業着的教会 建築、クリスチャン製造プラント的教会建築と言っても良いでしょう。

現在求められるキリスト教会建築は何か、これは難しいものがあります。

日本のキリスト教の歴史

日本のキリスト教の歴史を見ると、安土桃山時代には多くの人々が信仰を持ちました。

その後秀吉と徳川時代の禁教を生き延びて明治まで信仰を継承したカトリック教会の人達がいました。

明治に入った時にも多く人が信仰を持ちました。

重複しますが、終戦後にも道を求めて多くの人が教会に来ました。

そこで、日本は必ずしも信仰的に不毛では無いと考えられます。

以前チョウ ヨンギ牧師が「日本には格別に強く悪魔が働いている」と言われましたが、当たっているのでは無いのでしょうか。

しかし、これは逆説的に言えば、悪魔は日本のキリスト教化を恐れているのではないかとも思います。

小さな島国一国でアメリカとヨーロッパとの3大経済圏を築き保っています。

戦争良くないことですが、中国とロシアとアメリカと大英帝国と戦争した元気な国は他にありません。

悪魔が日本をキリスト教信仰の大国にさせないようにしているように私は受け止めています。

近代教会建築に求められるもの

キリスト教会はどのような教会建築を造っているのでしょうか。

礼拝堂は定席の80%が埋まると入り口から見ると満員感が生まれます。この満員感が生じると教会の数的な成長が止まります。

満員感のあるキリスト教会は通常現在の席数の1.5〜2倍の礼拝堂を持つ建物、もしくは平均出席者数の2倍の大きさの礼拝堂を建築することが多いと思います。

礼拝堂は講壇や通路を含めて一人当たり1平米の広さが必用です。

これに入り口にホールを設け、補助席を置き、また礼拝堂の通路にも補助席を置いてクリスマスなどの大集会に対応します。

日本のキリスト教会の多くは礼拝後、出席者の半数からほぼ全員が食事をして交わりを持ちます。

これも一人当たり1平米が必要です。教会にもよりますが、教会学校もしくは小グループのために小さな部屋が必要ですが、食堂を可動壁で仕切って使える様にする場合が良くあります。

これらに加えて牧師室、教会事務室、厨房、手洗い、倉庫などが加わります。

最近の教会は身体の不自由な人のために身障者便所(男子便所の大便器を兼用することもできる)、スロープ、二階がある場合にはエレベーター等が設けられ、補聴設備や同時通訳のための設備が求められることが多くなっています。

また礼拝堂では音楽のためにOHPやコンピューター制御のプロッターが使うためにパワーポイントと呼ばれるスクリーンが始めから用意される場合もあります。

礼拝堂の形については、以前には靴箱形礼拝堂と呼ばれる長方形で会衆席が前向きの形が普通でしたが、最近はワインヤード形の礼拝堂が好まれる場合が多くあります。

ワインヤード形礼拝堂とはサントリーホールの様に会衆席が舞台を取り囲む形の礼拝堂で、特に会衆教会の礼拝に良い様です。

関西大震災の経験によると、倒壊をれたキリスト教会は、近隣の被災者の緊急避難施設として役立ちました。

新しい会堂は関東大震災に耐えられる様に設計建築されますので、こうしたことも配慮に入れておいても良いでしょう。


Apr 2005
ネヘミヤ建築研究所 澤本孟士

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